名古屋では白龍神、黒龍神を祀っているところが多く、金龍神なども見ることはある。ただ、白玉龍神というのはここしかないのではないかと思う。 調べてみるとここだけのオリジナルというわけではなく、各地に白玉龍神を祀っている神社や祠などがあるようだ。 ただ、その正体や発祥についてはよく分からない。名前通りであれば白い玉を持った龍ということになるだろうか。 龍が持っている玉は、おそらく宝珠(ほうじゅ)というものだ。描かれている龍はたいてい玉を持っている。 龍は中国で伝説の霊獣とされ、日本に入ってきて蛇神信仰と融合したりして多様なイメージや解釈を持つようになったため、その実態は分かりづらい。 龍神を信仰しているといっても、その本質を説明できる人は少ないだろう。 この神社で祀られる白玉龍神の信仰がいつ生まれたのかは分からない。ずっと古いのか、江戸時代なのか、明治以降のことなのか。 社に隣接する木はイチョウだったと思うけど、この木と関係があるのかないのか。イチョウの木に棲む蛇を祀る神社として始まったのかもしれない。 それにしても、あえて白玉龍神としたのには理由があったはずで、そのあたりが分からないとこの神社の成り立ちを理解することはできない。 近所のお年寄りとかはご存じなのだろうか。
石柱に、天照皇大御神、熱田皇大御神、須佐之男大神、迦具土大神、水木神と彫られているから一緒に祀っているということだろう。 熱田、天王(津島)、秋葉は屋根神様の組み合わせで、アマテラスはどこかから移してきたのだろうか。 水木神というのは知らない。ミズキ(水木)という木があるから、その水木に宿る神を祀ったものかもしれない。
名古屋駅西の太閤から上米野町は細い道が入り組んでいる区画で、古い町並みの面影をとどめている。 江戸時代は牧野村と米野村だったところだ。 白玉龍神があるのは米野村の上米野集落だったところだ。元からこの場所にあったかどうかは何とも言えない。 まったく観光地ではないところだけど、歩いてみると面白いと思う。名古屋駅からも近い。
作成日 2017.9.28(最終更新日 2019.5.5)
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