齊宮社(中須)

昼なお暗い猿田彦を祀る神社

中須斎宮社

読み方 さいぐう-しゃ(なかす)
所在地 名古屋市中川区中須町177番地 地図
創建年 不明
社格等 村社・十四等級
祭神 猿田彦命(さるたひこのみこと)
 アクセス

・地下鉄東山線「高畑駅」から徒歩約30分
・駐車場 なし

webサイト  
オススメ度

 一種、特有の霊気というか妖気の漂う神社だ。
 参道を奥へ進みながら以前に一度訪れたことがある気がしたのだけどいつだったか思い出せなかった。中川区のこんなところまで来る用事があったとも思えず、来たことがあると思ったのは気のせいだったかもしれない。他の場所と似ていたせいか、遠い日の記憶なのか。

『愛知縣神社名鑑』はこの神社についてこう書いている。
「創建は明かではない。『尾張志』に”サグジノ社中須村上之切という所にあり”と明治5年7月村社に列格した」
 江戸期の書の中須村の項を見るとそれぞれこうなっている。

『尾張志』
「神明ノ社 境内に浅間社あり
 サグジノ社 上之切という所にあり」

『寛文村々覚書』
「神明社浅間社斎宮社界内四畝二十五歩前々除
 府志云、神明祠三狐神祠倶在中須村」
「斎宮神社内一畝十歩備前検除、此社勧請ハ知レズ再建ハ寛文六午年也」

『尾張徇行記』
「社三ヶ所 内 神明 浅間 斎宮司 横井村祢宜 甚太夫持分 前々除」

 ここから分かることは、中須村には神明社、浅間社、斎宮社(サグジノ社)の三社があり、浅間社は神明社の境内に遷され、斎宮社は寛文六年(1666年)に再建されたということだ。
 備前検地が行われた1608年には境内地が除地(年貢の免除地)になっていたということは、それぞれ江戸時代以前に創建された神社の可能性が高い。
 現在の中須町に神明社と浅間社はない。中須村にあった神明社は明治になって大当郎に移されて現存している。
 浅間社は見当たらないので、大当郎の神明社に合祀されたか境内社になっているだろうか。

『尾張志』に「サグジノ社」とあり、『張州府志』では「三狐神祠」、現在の祭神が猿田彦(サルタヒコ)になっていることを考えると、ミシャクジ信仰と呼ばれる民間信仰の中で、道祖神的な要素を持った神社だったか。
 村の入り口に神を祀って村を守ってもらうという発想から来たものだ。
 地理的な部分でいうと、ここは庄内川の河口に近い左岸で、川の氾濫から村を守ってもらうという意味合いも込められていたかもしれない。

 それにしても昼なお暗いこの空間は何なのだと思う。
 敷地の左手には打出水処理センターや打出処理場があり、木々が覆っているため昼もあまり日が差さないということもある。
 午前中に訪れたらもう少し明るい雰囲気なのだろうか。
 拝殿後ろの本殿は、倉庫のような建物に完全に覆われていて中を見ることはできない。木の扉は閉ざされており、鍵まで掛かっている。
 やっぱりここ来たことあるよなぁという思いを残しつつ、神社を後にすることになった。

ブログ記事(現身日和【うつせみびより】)

この暗さは何なんだ中須齊宮社

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