多加良浦町4丁目にある名前の分からない神社。 神明系の木製鳥居に神明造の社、内削ぎの千木に鰹木六本(一本欠落)というだけで神明社と決めつけるわけにはいかない。熱田社系かもしれないし、まったく別系統かもしれない。 場所としては神宮寺新田だったところだと思うのだけど、江戸時代まで遡れるかどうかは分からないし、もともとこの場所にあったとも限らない。 狭いながらも境内があり、屋根神様として片づけてしまうのは惜しい。 鳥居の裏に「○成五年九月吉日」とあるから平成5年だろうけど、それは鳥居を建てた年で、神社創建の年というわけではないだろう。そのときこの場所に移された可能性はある。 とにかく分かることはほとんどないというのが現状だ。
多加良浦町の歴史などについては神明社(多加良浦町)のページに書いた。 多加良浦にはかつて築地電軌の路面電車が走り、多加良浦海水浴場があった。三階建ての料亭や飲食店が集まる歓楽街であり行楽地だったことを覚えている人も少なくなっただろうか。昭和前期のことだ。 路面電車は昭和12年(1937年)に名古屋市に買収されて名古屋市電の一部となり、市電築地線は昭和46年(1971年)に廃止となった。
心にとどめておくとどこかで引っかかってくることがあるかもしれない。何か分かれば追記したい。
作成日 2018.7.17(最終更新日 2019.7.25)
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