金森明神(赤坂町)

金森と景清の関係は不明

金森明神

読み方 かなもり-みょうじん(あかさかちょう)
所在地 名古屋市千種区赤坂町1丁目 地図
創建年 不明
社格等 不明
祭神 不明
アクセス 地下鉄名城線「茶屋ヶ坂駅」から徒歩約7分
駐車場 なし
webサイト  
オススメ度

 茶屋ヶ坂交差点から西の谷口交差点へ向かう途中の細い道を南に折れて坂を登る途中に小さな石があって何か祀られている。近づいて見てみると、石柱には「金森明神」と彫られており、上には神社の屋根を模したような石が乗せられている。
 神社とも社とも呼べないのだけど明神というからには神を祀っているということだ。
 地元の人は昔から景清様とも呼んでいるという。
 いつ誰がここに建ててどんないわれがあるのか調べてはみたのだけど分からずじまいだった。

 金森というのが地名から来ているのか人名なのか別の何かなのか、調べたけど分からなかった。
 金森明神の200メートル北西に金森公園(地図)があり、少し西には金森荘というアパートがある。かつてこのあたりは金森町だった。
 金森町は1943年(昭和18年)に鍋屋上野町の一部より成立して、翌1944年に東区に編入された。その後、1988年(昭和63年)に鍋屋上野町と茶屋坂通と合併して茶屋坂となって町名として消滅した。
 金森の町名の由来が分からない。金森明神が先にあって、そこから町名になった可能性もある。
 江戸時代のこのあたりは鍋屋上野村と呼ばれたところで、今の出来町通は山口街道といって名古屋城下と瀬戸方面をむすんでいた。
 茶屋ヶ坂の地名は、坂に茶屋があったからというもので、赤坂は文字通り赤土の坂があったところから来ているのだろう。
 このあたりは丘陵地帯というかほとんど山に近いところで、宅地開発された今でも起伏が激しい地形がそのまま残っている。自由が丘、希望ヶ丘、霞ヶ丘、月ヶ丘、南ヶ丘など、町名が丘だらけというのもそれを表している。
 鍋屋上野村はもともと上野村と呼ばれていたところで、後に鋳物師の水野太郎左衛門がここに住んで鍋などを作っていたことから鍋屋上野村になったとされる。清洲の鍋職人が移り住んだということもある。
 少し西にある上野小学校(地図)に、戦国時代後期の1532年頃に築城された上野城があった。下方貞経・貞清親子が城主を務めたとされる。
 上野村の集落ができたのが築城の前だったのか後だったのかは分からないのだけど、金森明神を祀った時期を考えると、一番さかのぼってもそのあたりではないかと思う。
 それにしても、景清様と呼ばれて眼病に霊験あらたかという言い伝えが気になる。

 景清は平安末の源平合戦で活躍した武将で、平家側について戦ったため一般的には平景清(たいらのかげきよ)と呼ばれることが多い。実際は、藤原忠清の子なので本名は藤原景清だ。
 治承・寿永の乱で勇猛な武将として名をはせ、壇ノ浦の戦いで敗れたあと死んだとも逃れたともいわれ、半ば伝説と化した。
 その伝説がひとり歩きして物語となり、後世に謡曲、能、歌舞伎など、様々な古典芸能の題材となった。
 景清伝説は各地に残り、名古屋では熱田区に景清社がある。詳しくはそのページに書いたのだけど、目の病気という話がつきまとい、何故か景清を祀ったところでは眼病に霊験があるとされている。

 金森明神の金森と景清が何らかの形でつながるのだろうけど、どういう経緯でそうなったのかは分からない。
 神社という規模のものではないので、個人的に金森某を祀ったのが始まりだっただろうか。これが現代にまで残ったということは小さな出来事ではない。村単位、町単位で世話をしていたから現存したのだろう。
 それにしても詳しい伝承が残っていないのはどうしたことだろう。『尾張志』や『尾張名所図会』に書かれてるほどではないにしても、個人的な書き物などに残っていてもよさそうなものだ。
 物語としてそれほど面白いものではなかったということだろうか。

 石柱の横に何か文字が刻まれているのだけど、薄れてしまって読めない。
 日露戦争出征に際して武運長久を願ったものという情報があるのだけど、そうなるとまた話は変わってくる。日露戦争といえば明治37年だ。金森明神はそのとき建てられたものなのだろうか。
 参拝しているとき、ちょうど隣の赤坂ヒルズ(二階建てのアパート)に帰ってきた子供連れの若いお母さんにここのことを訊ねてみようかと思って思いとどまった。アパートの敷地内に取り込まれる格好になっているとはいえ、ここのいわれなどを知っているとは思えなかった。
 鮮やかな花が供えられていて誰かお世話をしているのかと思ったら造花だった。
 何か分かれば追記したいけど、由緒はどうであれ、これからも変わらずここに在り続ければそれで充分な気もする。 

ブログ記事(現身日和【うつせみびより】)

 

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