浜田町3丁目の小公園の中にあって、神社と呼ぶほどではない小さな社だ。 150メートルほど東の浜田町4丁目にある濱鶴ノ宮神社(地図)とは対のような格好になっている。 浜田町は昭和25年(1950年)に星崎町の一部より成立した町で、昭和36年(1961年)に本星崎町の一部を編入した。 町名はかつて浜辺の新田だったことから来ているとされる。 濱鶴ノ宮神社の創建は昭和29年(1954年)というのに対して、浜田神社についてははっきりしない。境内の石柱に昭和三十九年正月元旦と刻まれていることから、この年が創建年かもしれない。もしくはこの年に現在地に移されたか。 『南区の神社を巡る』によると祭神は熱田大神という。 境内社として秋葉社を祀る。
このあたりは戦中までは田畑だけが広がる土地だった。人家が建って人が暮らすようになったのは戦後のことだ。濱鶴ノ宮創建が昭和25年というから、その頃から人口が増えたのだろう。 町の変遷については今昔マップを年代順に見ていくとよく分かる。 町の北部を名古屋臨海鉄道の線路が通っている。これは昭和40年(1965年)に設立された貨物専用の鉄道だ。 それ以前は名鉄築港線の東名古屋駅から大江駅を経由して熱田駅まで結んで貨物輸送を行っていた。しかし、その路線の旅客が増えたことで対応しきれなくなり、あらたに貨物専用として作られたのが名古屋臨海鉄道だ。現在は名古屋港の潮見とJR笠寺駅を結んでいる。 国道1号線や23号線、247号線が整備される一方で、港東通を走っていた市電は昭和46年(1971年)に廃止された。この年、名古屋の市電はすべてが廃止となり姿を消すことになる。
戦後あらたに作られた町とともに歩んできた神社なので、これからも町内で大事に守っていってほしいと思う。
作成日 2018.4.20(最終更新日 2019.8.28)
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