オオヤマツミ《大山祇神》

2020年1月4日

オオヤマツミ《大山祇神》

『古事記』表記 大山津見神
『日本書紀』表記 大山祇神
別名 大山積神、大山罪神、和多志大神、酒解神
祭神名 大山祇命・他
系譜 (親)伊弉諾尊・伊弉冉尊(『古事記』)または軻遇突智より
(子)木花開耶姫(コノハナサクヤヒメ)、石長比売(イワナガヒメ)足名椎、手名椎、神大市比売、木花知流比売、天之狭土神、国之狭土神、天之狭霧神、国之狭霧神、天之闇戸神、国之闇戸神、大戸惑子神、大戸惑女神
(夫)邇邇芸命(ニニギ)
(子)火照命、火須勢理命、火遠理命、火明命
属性
後裔  
祀られている神社(全国) 大山祇神社(愛媛県今治市)をはじめとする全国の山神社、三嶋大社(静岡県三島市)をはじめとする全国の三嶋神社、大山阿夫利神社(神奈川県伊勢原市)、梅宮大社(京都府京都市)、全国の浅間神社
祀られている神社(名古屋) 山神社(松原)(中区)、山神社(下山町)(瑞穂区)、山神社(田代町)(千種区)、山神社(道徳)(南区)、山神社(上宿)(西区)、山神社(知多町)(港区)、お福稲荷社・山神社・白竜社(守山区)、大山祇神社(翠松園)(守山区)

『古事記』では伊邪那岐神(イザナギ)と伊邪那美神(イザナミ)が神生みをした際に風の神、木の神、野の神とともに山の神として生まれたとしている。
『日本書紀』一書第六は、伊弉諾尊(イザナギ)と伊弉冉尊(イザナミ)が大八州国を生んだ後、風の神、食の神に続いて海の神、水門の神、木の神、土の神などとともに山の神を生み、山の神を山祇というとしている。
 一書第七では、イザナギはカグツチを三段に斬り、 一段は雷神、一段は大山祇神(オオヤマヅミ)、一段は高龗(タカオカミ)となったとする。
 一書第八では、イザナギがカグツチを斬り殺したときに五つに分かれ、そのうちの首がオオヤマズミに化生したと書いている(体は中山祇、手が麓山祇、腰が正勝山祇、足が䨄山祇)。
 オオヤマツミ自身の活躍が記紀に描かれることはなく、多くの神の親神として登場する。
 天孫の瓊瓊杵尊(ニニギ)の妻となった木花之佐久夜毘売(コノハナサクヤヒメ)と、醜いという理由で送り返されてしまった姉の石長比売(イワナガヒメ)の他、須佐之男命(スサノオ)が八俣大蛇(ヤマタノオロチ)から守った櫛名田比売(クシナダヒメ)の両親の足名椎(アシナヅチ)・手名椎(テナヅチ)、スサノオが妃とした木花知流比売(コノハナチルヒメ)などもオオヤマツミの子とされる。
 愛媛県今治市の大山祇神社を総本社とし、静岡県三島市の三嶋大社(web)でも祀られている。
 全国の山神社はこの二社から勧請したものと、集落で独自に山の神を祀ったものとに大別される。全国的に見て愛知県は特に山神社が多いところで、江戸時代の書を見ると多くの村で山神を祀っていたことが分かる。一社ではなく数社の山神があったところも少なくない。
 名古屋に現存する山神社としては、中区の山神社(松原)、瑞穂区の山神社(下山町)、千種区の山神社(田代町)、南区の山神社(道徳)、西区の山神社(上宿)、港区の山神社(知多町)、守山区のお福稲荷社・山神社・白竜社がある。
 守山区の大山祇神社(翠松園)は昭和初期に山を切り開いて住宅地にしたときに祀ったもので歴史は浅い。
 その他の神社でオオヤマツミが祭神に加わっているのは、明治以降に山神を合祀したものだ。

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