今日の1ページは熱田区の伝馬熱田社。
『愛知縣神社名鑑』に書かれているこの神社の由緒ははもう一つ信じられないけど、特に謎がある神社というものではない。成瀬家が建てたというのならそうなんだろうし、1713年創建なら熱田社から勧請したというのもそうだったのだろう。
神社とは直接関係がなくても、その場所が歴史的な事件の現場だったりすればそのあたりのことについて書きたくなる。今回がそうだった。
熱田の歴史はなかなかに複雑で多層的だ。縄文、弥生時代から古墳時代にかけての歴史があり、奈良、平安、鎌倉、室町を経て戦国があり、江戸時代があった。その後、明治になって世の中は大きく変わり、大正から昭和へ、空襲があり、戦後復興があり、高度経済成長があり、平成へと至った。
今の名古屋の中心は名古屋駅であり栄ではあるけれど、歴史上は熱田が長いこと中心地だった。だから、名古屋の歴史を理解するためには、まず熱田の歴史を知る必要がある。もう少し広げれば、熱田台地の歴史といった方がいいかもしれない。
重要であるがゆえに、熱田台地の神社は難しくてやっかいだ。一番やっかいな熱田神宮があるというだけで手に負えないのに、その周辺神社もあわせて考えると事情は更に複雑になる。
いっぺんに理解するのは無理なので、少しずつ理解を深めていくしかない。
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