今日の1ページは、中村区の明神社。
ここの社殿はいい。かなりいい。すごくカッコイイのだ。
いい神社の基準はいくつかあるけど、社殿という点でいえば、明神社は名古屋トップクラスだと思う。
創建が鎌倉時代と平安時代とでは、どこかニュアンスの違いといったものがある。平安期の仏像と鎌倉期の仏像が微妙に違うように。
それは後世の人間の感覚的な部分でもあるのだけど、当時の人々の意識の違いでもある。
神社は間違いなく流行に左右されている。ある神が流行ればみんな一斉にその神に流れ、ある神が廃れれば誰も見向きもしなくなる。
私たちは現代に残っている神社や祭神について知っているだけで、途中で消えていったものについては知らない。それぞれの時代で、当時の人が祀る神についてどんなイメージを抱いていたのかも、想像することは難しい。
明神社の創建は鎌倉か平安か。平安というよりやはり鎌倉期のものかなという感じがするのだけど、もしかすると思っている以上に古いかもしれない。社殿の立派さもさることながら、神社そのものが重ねてきた歴史の重みみたいなものがある。むしろ『延喜式』に載っていないのが不思議なくらいだ。
名古屋南西エリアの神社の深みと多様性をあらためて知ることになった。式内社は少なくても、個性的な神社は多い。
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