神社と寺の違い
今日の1ページは中川区戸田3丁目の不明社。
中川区は終わったつもりになっていたけど、まだこれが残っていた。今後も出てくるかもしれないから、実際は終わっていないのかもしれない。一応、終わったということにしているだけで。
これで中川区の登録社数は97社になった。ここまで来たらあと3社見つけて100社にしたいような気もする。
この不明社のあるあたりを地図で見ると、あらためて戸田という土地の特徴に気がつく。
寺が密集していること、戸田五社が村に散らばるように点在していること、醸造所が多いことなどに。
今更ながら思ったのは、寺はよく集めて密集させるけど神社はそれをしないということだ。神社の場合は境内に移すか本社に合祀するので、3社も4社も密集するということがない。
ひとつには神社は土地を守るものだという概念があるからだろう。寺は人を守っても土地を守るという感覚は薄いように思う。
そのあたりにも神社と寺の性質の違いが表れている。神社とは何かを考える上でも重要な鍵のひとつになりそうだ。
神社の場合は形のない神を祀るので勧請という形で無限に増やすことができるのに対して、寺の仏像をコピーして同じ系統の寺の本尊とすることはしない。
本山と末寺という関係は、神社の総本社と同系統神社のそれとは違う。
日本古来の信仰を神仏習合と考えている人も少なくないかもしれないけど、習合は融合ではないし合体でもない。言うなれば共存だ。
日本の歴史上、真の意味で神社と寺が融合したことはないのではないかと思ったりもする。
神仏分離にしても、それは隣り合わせにあったものを切り離したというだけで、ひとつのものをふたつに分けたわけではない。
どちらが上でも下でもなく、それぞれに違った役割がある。
神社と寺の違いは何かというテーマは今後とも考えていかないといけないことのひとつだ。