ある伝えによると

　神様事典【名古屋編】の少彦名命を全面的に書き直した。
　ときどき変なことを書いているように思われているだろうけど、自分の頭で思いついたことを書いているわけではなくて、ある伝えを聞いていて、それを元に書いている。
『日本書紀』でいうところの一書（あるふみ）や『旧辞』にあたるようなものだ。
　神社紹介のページではそれらはあまり反映させないようにしてきたのだけど、神様事典ではある程度まで落とし込んでいる。
　せっかく伝え聞いていることを自分の胸にだけしまい込んでおいては伝えられたことが無駄になってしまいそうだし、興味のある人には知っておいてもらった方がいいという判断からだ。
　すべてをそのまま書けないのは、聞いた通りのことをそのまま書いても信じてもらえないからで、隠すことが目的ではない。
　たとえば、ワカヒコはアジスキに殺されたのだと前置きなしにいきなり書いても、一体何を言っているのだと相手にしてもらえない。
　今回のように少彦名神を通じてその話をすれば、すぐには受け入れられなくても、それもあり得るのかもしれないくらいは思ってもらえるんじゃないかと期待している。

　隠して守られてきた歴史が今少しずつ表に出てきている。そういう了解が出たからだ。その流れは今後も加速していって、どこかで一気に表沙汰になるだろう。
　隠す状況でなくなればということかもしれない。
　私もささやかながら少しでも役に立てればと考えている。