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失われた一族を想う

 神様事典【名古屋編】石凝姥命を全面改定。
 イシコリドメもそうなのだけど、『古事記』と『日本書紀』にはない話が『古語拾遺』や『先代旧事本紀』にあって、それらもやはり参照しておく必要がある。
 何が本当で何が本当ではないかという判断以前に、情報を選り好みせずに提出するのが先で、判断するのは一番最後でいい。
 分からないことは分からないままにしておくことも大切だ。
 そもそも、分かることなど本当にわずかなのだし。

 それにしてもイシコリドメのその後がどうなってしまったのか、ちょっと気になった。
『古語拾遺』の中で斎部広成が嘆き怖れたように中臣の台頭と専横によって古い神祇氏族は衰退してしまった。忌部や卜部はかろうじて残ったものの、猿女君の一族などは今頃どうなったのだろう。
 イシコリドメの後裔が今もどこかで命をつないでいるといいのだけど。

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